ビジネスにおいて、請求業務は非常に重要な役割を果たします。適切な請求処理は、企業の収益につながるだけでなく、顧客との良好な関係を維持するためにも欠かせません。しかし、請求書の作成や顧客への送付、支払い管理などの作業は手間がかかり、ミスが発生しやすい作業でもあります。
そこで、ZohoCRMとStripeの連携によって、請求業務の自動化とスムーズな運用が可能になります。Stripeは、オンライン決済サービスを提供するプラットフォームで、請求書の作成、支払いページの生成、決済処理などの機能を備えています。
ZohoCRMにも請求書機能はありますが、Stripeと連携させることで、顧客が直接アクセスできるセキュアな決済画面を用意でき、クレジットカードや銀行口座からの支払いまで一貫して受け付けられるようになります。
一方のZohoCRMは、強力なカスタマイズ性とプログラム機能によって、業務に合わせた柔軟な設定ができるCRMツールです。この2つのサービスを連携させることで、顧客情報をベースに請求業務を効率的に自動化できるようになります。
ここでは、具体的にZohoCRMとStripeを連携させた際の、請求書自動発行、支払いページ送信、請求書管理の機能について説明します。
ZohoCRMとStripeを連携させることで、Zohoの商談・見込み客の情報から自動的に請求書を作成することができます。この機能は「Stripe Invoicing」と呼ばれています。
具体的には、Zohoから、請求先の情報や請求金額、請求内容などの項目を取得します。次に、Stripe Invoicingの設定に基づき、これらのデータからStripe上で新しい請求書が自動生成されます。
請求書の書式はStripeでカスタマイズが可能で、企業のロゴやスタイルに合わせた独自の書式を設定できます。また、請求書の自動発行のタイミングをワークフローでコントロールすることもできます。
自動で作成された請求書は、Stripeの専用ページで確認できます。請求先顧客に届くメールには、この請求書閲覧用のリンクが含まれます。
Stripe Invoicingで作成した請求書は、ZohoCRMから直接メールで顧客に送付することができます。請求書には、クレジットカードや銀行口座から簡単にオンラインで支払えるページへのリンクが付加されています。
この支払いページはStripeが提供するセキュアな決済画面で、顧客は安心して決済ができます。支払い方法は、クレジットカードに加えて銀行口座からの支払いにも対応しています。
また、支払いリマインダーメールの自動送信や、支払期限の設定なども可能です。顧客が期限内に支払わなかった場合は、ZohoCRMからリマインダーメールを送ることで支払いを促すことができます。
決済が完了すると、自動的にZohoCRM上の商談やポテンシャルの情報が更新され、顧客の支払い状況を常に把握できます。
ZohoCRMには「カスタム関連リスト」という機能があり、これを使えばStripeで発行した請求書を一覧で表示することができます。リストには、たとえば請求書番号、作成日時、請求金額、ステータスなどの項目を表示できます。
カスタム関連リストをセットアップする際は、最初にZohoCRMとStripeの連携をする必要があります。関数を使い、バックエンドでAPIで取得したリストを関連リストとして表示させることができます。
このようにカスタム関連リストを活用することで、請求業務の状況を一目で把握しやすくなります。特に大量の請求書を扱う場合、リストの絞り込み機能は便利です。
本記事では、ZohoCRMとStripeの連携によって実現できる、請求業務の自動化と効率化について解説しました。
Stripe Invoicingを使えば、商談やポテンシャル情報からワンクリックで請求書を作成でき、自動的に顧客へメールで送付されます。顧客は同封の支払いページリンクから簡単にオンライン決済ができます。
さらに、カスタム関連リストを設定すれば、発行した請求書をZohoCRM上で一覧化して管理できます。未払い状況などの条件で抽出することも可能です。
このようにZohoCRMとStripeを連携させることで、請求業務全体を自動化でき、顧客対応から債権管理までスムーズに行えます。ビジネスの生産性向上とキャッシュフロー改善に貢献できるでしょう。