近年、企業が顧客との関係を構築し、維持するためにCRM(顧客関係管理)システムの重要性がますます高まっています。CRMを最大限活用するためには、データの蓄積が欠かせませんが、導入の上で一番ネックとなるのが、担当者のデータ入力ではないでしょうか?
現場担当者の業務量が増える事への不満や、入力漏れによるデータ欠損は必ず起こる問題かと思います。そんな人為的な問題を完全に自動化することで解決可能なのがZoho CRMのメール構文解析機能です!
今回は、Zoho CRMのメール構文解析機能に焦点を当て、顧客データ登録の自動化について解説します。
メール構文解析とは、受信したメールから必要な情報を抽出し、自動的にデータベースに登録するプロセスです。Zoho CRMでは、この機能を活用することで、顧客からのメールから名前や会社名などの情報を抽出し、新しいデータとして自動的に登録することができます。さらに、既存のデータと照合して情報を更新することも可能です。
ある不動産会社では、日々多くの問い合わせメールを受け取っています。これらのメールから、顧客の名前や連絡先、興味を示している物件などの情報を抽出し、Zoho CRMに登録する業務が有りました。
作業としては簡単なものではありますが、作業数が多くなるために多大な時間を消費していました。
そこで、受信したメールの文章から自動的にデータ登録することで、営業担当者の手間を大幅に省くことができました。営業担当者は、顧客とのコミュニケーションに集中し、迅速な対応が可能になります。
※Zoho CRMのエンタープライズ以上のアカウントが必要です。
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Zoho CRMでメール構文解析を有効にするには、簡単な設定手順が必要です。
設定 > メール > メール構文解析 より利用を開始してください。
解析するメールの配信元をあらかじめ登録する必要が有ります。
対象のメールアドレスを追加して保存してください。
表示されている「構文解析用のメールアドレス」宛てに実際に解析したいメールを送信してください。
受信されると下記のように表示されますので、送信した物を選択します。
まずは構文解析ルールの基本設定を行います。
ルール名と解析後のデータを保存するタブを選択します。
実際にメールの文章が表示されます。
Zohoへ登録したい箇所をドラッグ&ドロップで選択し、対応する項目を選択します。
選択していくと、画面右側に抽出した項目が表示されていきます。
※選択出来るのは一行全体か、空欄で囲まれている文字のみです。(元が英文想定のため)
設定のコツはこちらから
全ての項目を選択し終えたら、最後に適用条件を設定します。
構文に記載のある項目以外の設定や、データの担当者の割り当てが可能です。
ここまでで設定は完了です。
後は実際に対象メールアドレス宛てにテストメールを送信して取り込まれるかを確認しましょう。
※Bccメールとして設定しても取り込まれます。
また、取込みの履歴は、メール構文解析の設定画面から確認可能です。
Zoho CRMのメール構文解析は、顧客データ登録を効率化し、営業担当者の負担を軽減する強力なツールです。適切な設定と活用方法をマスターすることで、顧客との関係構築に集中し、ビジネスの成果を最大化することができます。