2023-05-12

LINE公式アカウントとZohoCRMの連携の徹底解説

Zoho CRMとLINE公式アカウントを連携させる方法徹底解説
目次

ZohoCRMの導入・活用コンサルティングを提供する株式会社etika(エティカ)CRMサポートセンターです!

今回は、Zohoユーザーの皆様、特にLINE公式アカウントを活用されている企業様にとって待望の新機能、「LINE公式アカウントとZoho CRMの連携」についてご紹介します。これまでもZoho DeskとZohoCRM、ZohoDeskとLINE公式アカウントをそれぞれ連携することで、LINE公式アカウント公式アカウントとZoho CRMと連携することでは可能でしたが、2025年4月新たに、LINE公式アカウントとZoho CRMとの直接連携機能がリリースされ、ZohoCRMとLINE公式アカウントを連携させる手段が2つになりました。

この記事では、それぞれの連携方法の特徴、メリット・デメリット、設定方法、そしてどちらを選ぶべきかについて詳しく解説していきます。

ZohoCRMとLINE公式アカウントを連携する2つの方法

現在、ZohoCRMとLINE公式アカウントを連携させる方法は、以下の2つが存在します。

  1. Zoho Desk + LINE連携 と ZohoDeskとZohoCRMを連携することで間接的にZohoCRMとLINE公式アカウントを連携させる方法(以前から提供されている方法)
  2. Zoho CRM + LINE連携(新機能)※こちらが2025年4月から利用できるようになった新機能です。

それぞれの連携方法について、詳しく見ていきましょう。

Zoho Desk + LINE連携 と ZohoDeskとZohoCRMを連携することで間接的にZohoCRMとLINE公式アカウントを連携させる方法

Zoho Deskとは?‍

Zoho Deskは、メール、チャット、電話、ソーシャルメディアなど、様々なチャネルから寄せられる顧客からの問い合わせを「チケット」として一元管理し、効率的なサポート対応を実現するためのクラウド型ソフトウェアです。対応状況の追跡、担当者の割り当て、優先度設定などが容易に行えます。

ZohoDeskとLINE公式アカウントの連携でできること

Zoho DeskとLINE公式アカウントを連携させると、顧客からのLINEメッセージがZoho Desk内に「チケット」として自動で作成され、他の問い合わせと同様に管理できるようになります。

本連携の特徴

  • サポート業務の集約: LINEを含む複数の問い合わせチャネルをZoho Deskで一元管理でき、対応漏れを防ぎます。
  • サポート特化機能の活用: チケット管理、SLA(サービスレベルアグリーメント)設定、担当者割り当て、レポート作成など、Deskの高度なサポート機能をLINEからの問い合わせにも活用できます。
  • チーム連携の強化: 担当者間の情報共有(メモ、ステータス変更など)がスムーズになり、チームでの対応品質が向上します。
  • 自動化: ワークフローや自動応答(定型文返信、FAQ誘導など)を設定し、サポート業務を効率化できます。(一定時間経過したメッセージの問い合わせ自動変換も可能)

更にZohoDeskとZohoCRMを連携してできること

ZohoDeskとZohoCRMは連携して利用することができます。前述のとおりZohoDeskは顧客サポートのためのチケット管理を行うツールですが、CRMと連携して利用することでCRMのどの顧客からの問い合わせなのか、をCRM内で確認できるようになります。

つまり、ZohoDeskとLINE公式アカウントが連携している状態であれば、ZohoCRMのどの顧客からのLINEでの問い合わせ(チャット)なのかをCRM上でも確認できるようになります。またLINE公式アカウントでのやり取りをCRMから確認できるだけではなく、CRMからLINE公式アカウントを経由した返信や自動返信の設定も可能です。ただし、あくまでも問い合わせ対応に特化している機能であるため、一斉LINE配信やセグメント配信機能はありません。

Zoho CRMとLINE公式アカウントを直接連携させる方法

2025年4月にリリースされたZoho CRMとLINE公式アカウントの直接連携

2025年4月に新たにリリースされたZoho CRMとLINEの直接連携では、顧客からのLINEメッセージがZoho CRMの「メッセージ」タブに直接記録され、CRM内のリード情報や連絡先情報と紐づけて管理できるようになります。

メリット

  • 顧客情報との直接連携: LINEでのやり取りが、Zoho CRM上の顧客(リードや連絡先)レコードに直接関連付けられ、顧客とのコミュニケーション履歴を一元的に把握できます。
  • 営業・マーケティング活動との連携強化: 営業担当者がCRM画面から直接LINEで顧客に返信でき、商談やフォローアップに活かしやすくなります。
  • シームレスな情報共有: サポートだけでなく、営業担当者などもCRM上でLINEのやり取りを確認できるため、部門間の情報連携がスムーズになります。
  • CRM機能の活用: CRMのタスク管理、メモ機能などをLINEでのコミュニケーションと連動させて活用できます。

デメリット

  • 一斉配信機能は無し:基本的にはこちらの連携についても一度LINE公式アカウントから問い合わせをいただけた方に対して返信を行っていく機能となります。よって一斉配信やセグメント配信を行うことができません。(2025年4月現在)
  • 返信期限あり: 顧客からの最後のメッセージ受信後、7日間が経過すると、Zoho CRMからその顧客への返信ができなくなります。迅速な対応が求められます。
  • 初回メッセージの紐付け: 初めてメッセージを送ってきた顧客(LINE IDがCRMに未登録)は「不明な送信者」として扱われ、手動で既存の連絡先やリードに紐づけるか、新規作成する必要があります。(これはDeskを経由した場合にも同様の処理が必要です)
  • ワークフローのCRM側の処理の自動化を組み込めない:ZohoCRMではワークフロー機能を通じてトリガーとなるアクションによってメールを送信するなどの自動化処理を組み込む事が可能ですが、LINE公式公式アカウントからのメッセージ送信する機能をこのワークフローアクションやトリガーとして設定できません。(2025年4月現在)

連携方法

それぞれの連携方法について、設定手順の概要を説明します。

Zoho Desk + LINE連携の設定

【STEP 1】 事前準備

  • LINE公式アカウントの開設: まだお持ちでない場合は、LINE公式アカウントを作成します。(無料プランから利用可能)
  • Messaging APIチャネルの作成と情報取得:
    • LINE公式アカウントにログインし、Messaging APIのチャネルを作成します。
    • 作成したチャネルの チャネルIDチャネルシークレット を取得して控えておきます。(LINE公式アカウント管理サイト または LINE Developersコンソールから取得可能)

【STEP 2】 Zoho Deskでの経路設定

  1. Zoho Deskにログインし、右上の設定アイコン → [経路]→[インスタントメッセージ]をクリックします。
  2. [LINE]の欄で[設定する]をクリックし、[経路を作成する]をクリックします。
  3. 任意の「経路名」を入力し、必要に応じてアイコン画像をアップロードします。
  4. 控えておいた「チャネルID」と「チャネルシークレット」を入力します。
  5. この経路(LINEアカウント)を管理する「部門」を選択し、[保存する]をクリックします。

【STEP 3】 LINE側でのWebhook設定

(重要)顧客との間でメッセージを送受信するために、LINE公式アカウント側で以下の設定が必要です。(Messaging API設定画面または応答設定画面)

  • チャット: 無効
  • Webhook: 有効
  • あいさつメッセージ: 無効
  • 応答メッセージ: 無効
    • 注意: これらの設定が正しくないと、Zoho Deskとの間でメッセージの送受信ができません。

Zoho CRM + LINE公式アカウント連携の設定

【STEP 1】 LINE Official Account Managerでの準備

  1. LINE Official Account Managerにログインします。
  2. 対象アカウントの「設定」>「Messaging API」を開きます。
  3. チャネルIDチャネルシークレット をコピーして控えておきます。(※Desk連携で使用するものと同じ、または別途CRM連携用に用意)
  4. 「設定」>「応答設定」を開きます。
  5. チャットを「無効」にします。(あいさつメッセージ・応答メッセージも自動でオフになります)
  6. Webhookを「有効」にします。
    • 重要: こちらも「チャット無効」「Webhook有効」が正しく設定されていないと連携が機能しません。

【STEP 2】 Zoho CRMでの連携設定

  1. Zoho CRMにログインし、右上の設定(歯車アイコン)をクリックします。
  2. 「チャネル」>「ビジネスメッセージ」を選択します。
  3. プロバイダー一覧から「LINE」を見つけ、「詳細」ボタンをクリックします。
  4. 任意の「チャネル名」を入力します。
  5. 控えておいた「チャネルID」と「チャネルシークレット」を貼り付けます。
  6. 「次へ」をクリックします。
  7. 「アカウント設定」画面で、「不明な送信者からのメッセージの割り当て先」と担当ユーザー(または役職/グループ)を選択します。(ここで選択した担当者に、CRMに未登録のLINEユーザーからのメッセージが割り当てられます)
  8. 「保存」をクリックします。
  9. 確認ページで、LINE側の設定(Webhook有効、チャット無効)を再確認し、「完了」をクリックします。

連携後のポイント(Zoho CRM + LINE)

  • メッセージ受信: 新しいメッセージはCRMの「メッセージ」モジュールに記録され、プッシュ通知やSalesSignalで通知されます。
  • 不明な送信者の対応: 初回メッセージは送信者名の横に「+」が表示されます。内容を確認し、既存レコードへの紐付け、または新規レコード作成を行います。
  • 返信: メッセージモジュールからテキスト、定義済みメッセージ(テンプレート)、ファイル添付で返信可能です。7日間の返信期限にご注意ください。

結論:どちらの連携を選ぶべきか?

今回、Zoho CRMとLINEの連携機能が追加されましたが、全体的にZohoDeskを介した連携のほうが高機能で利用できる幅が広いと言えます。基本的にどちらの連携についてもLINE公式アカウントに話しかけてきた方に対して反応し、その履歴をCRMの顧客データに蓄積するということは変わりません。一斉配信はどちらの手段でもまだできませんが、ZohoDesk連携のほうは自動返信等のワークフロー処理をDesk上で組み込む事ができるため、CRMの連携よりも機能の利用できる範囲が広いです。

Zohoの導入や連携設定についてご不明な点がございましたら、お気軽に株式会社etika CRMサポートセンターまでお問い合わせください。

過去のZoho CRM機能紹介記事は下記よりご確認ください。

Zoho CRMのブループリント機能の使い方について
ZOHO CRMとコールコネクト(ブラウザ電話システム)を連携してインサイドセールス業務を効率化!
ZOHO Campaignsを使用した自動メール送信の設定について
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Zoho CRMは作業を自動化するための機能、連携機能が数多くあります。ただ、多機能に渡るが故に学習コストは膨大にかかってしまいます。

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本記事の監修

株式会社etika代表取締役 宮村佳祐

株式会社etika 代表取締役

宮村佳祐

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